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箱と食べ物 [少しふしぎな話し]

タイトル:箱と食べ物
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。
開武 千景(カイブ チカゲ) ... 川神 梨紗子のクラスメイト。
秘川 新那(ヒカワ ニイナ) ... 川神 梨紗子のクラスメイト。不思議なものが好き。
早川 優理香(ハヤカワ ユリカ) ... 川神 梨紗子のクラスメイト。その他 ...

本文:
 リサコは、退屈だったので、魔法のテキストを開き、
 適当なページをめくって、そこにあった魔法のアイテムを出してみた。

 それは、家の絵が描かれた箱の形をしたものだった。

リサコ「何だろ、これ……」

 リサコは、それのドアを開き、中を覗く。

 中は、真っ暗で何も見えない。

リサコ「妖怪……でもいたりして?」

 と、リサコは、つぶやいた。

 リサコは、中から何かが出てくるのかなと思って、
 少しの間、それを見ていたが、何も出ない。

 リサコが、そのアイテムの詳しい説明を読もうとした時、
 電話がかかってきた。

 リサコは、魔法のテキストをその場に放り出して、電話に出た。

 それは、開武 千景から、
「みんなと買い物に行くんだけど、一緒に行かないか?」
 という遊びの誘いの電話だった。

 リサコは、服を着替えて、遊びに行った。


 リサコは、いつもの三人と会って、買い物をし、
 その後、近くの公園で話をした。


 そのうち、秘川 新那と開武 千景が、妖怪がいるいないという話を始めた。

 リサコと早川 優理香は、それを黙って見ていた。

 リサコは、公園の植え込み近くに、妖怪がいるのに気付いた。

 それは、小さく、少しもこわそうに見えない。

 それが、リサコたちの方に近付いてきた。

 リサコ以外の三人も、それに気付いて、驚いた顔をする。

 それは、四人のすぐ近くまでやってきた。

 秘川 新那は、それを少し面白がっているように見える。

 しかし、開武 千景と早川 優理香は、明らかに、それをいやがっているように見えた。

 リサコは、開武 千景と早川 優理香がいやがっているようなので、
 その妖怪に少し遠くにいってもらおうと思い、
 口の中で、とても小さな声で呪文を唱えた。

 しかし、その妖怪は、リサコが呪文を唱え終わった後も、
 なにくわぬ顔でそこにいた。

リサコ(?)

 開武 千景と早川 優理香は、まだそれをいやがっている。

 リサコは、仕方ないので、三人に、”その妖怪が見えなくなる魔法”をかけた。

 開武 千景と早川 優理香は、それが見えなくなってほっとした顔をしたが、
 秘川 新那は、つまらなそうな顔をした。

 妖怪は、三人に見えなくなっただけで、まだ近くにいた。

 その後、四人は、別れて、それぞれの家に帰っていった。

 妖怪は、リサコについてきた。

リサコ「なぜ、ついてくるかな……?」

 リサコは、少し焦った。


 リサコが、家に入ると、その妖怪も家の中に入ってきた。

 リサコは、自分の部屋に行き、
 魔法のテキストを見て、不思議なものを消す呪文をかたっぱしから唱えた。

 しかし、その妖怪には、どの呪文も、ぜんぜん効果が無い。

 妖怪は、なにくわぬ顔でそこにいる。

リサコ「もう、あきらめた……」

 リサコは、そう言うと、床にゴロンと寝転がった。
 
 すると、その妖怪は、ぽんとはじけて消えていった。

リサコ「はあ……。やっと、消えた……」

 リサコは、たくさんの呪文を唱えて疲れたので、そのまま、少し休むことにした。

 リサコは、目を閉じ、
 食べたいものをつぶやいた。

リサコ「ドーナツ、ジャムパン、チョコパン……」

 それから、少し眠った。


 目覚めた後、リサコは、宿題が出ていたことを思い出した。

リサコ「あっ、宿題やらなくちゃ……」

 リサコが、机に向かって、宿題を始めると、
 ドーナツ、ジャムパン、チョコパンが、目の前に出てきた。

 それらは、どれも、とてもおいしそうに見えるが、
 ふれることも、食べることもできない。

リサコ「さっきから、何かおかしい……」

 リサコは、数時間前、魔法のテキストから出したアイテムを思い出した。

 リサコが、魔法のテキストのそのページを開き、
 そのアイテムの詳しい説明を読むと、このようなことが書かれていた。

 ”このアイテムのドアを開き、言った物は、
 それを言った人の近くに、
 二時間後に現れ、
 その二時間後に消える。

 それから出たものに実体は無く、ふれることはできない。”


リサコ「あー、それで、呪文も効果が無かったのか……」

 リサコは、不思議なことが起こっていた原因が分かったので、
 また宿題を始めた。

 しかし、ドーナツ、ジャムパン、チョコパンは、
 まだ消えず、リサコのまわりをゆっくりとまわり続けている。

リサコ「食べられない食べ物を見せられながら宿題をやるのは、つらい……」

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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実と山鳥たち vol.1 [少しふしぎな話し]

タイトル:実と山鳥たち vol.1
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。頼まれると断れない性格。
秘川 新那(ヒカワ ニイナ) ... 川神 梨紗子のクラスメイト。不思議なものが好き。
その他 ...

本文:
 ある時、秘川 新那は、妖怪退治の実というものを一粒、手に入れた。

 秘川 新那は、それを大切に押し入れにしまっておいた。

 それからしばらくして、
 秘川 新那が、押し入れを開けて見てみると、
 それは、何十粒にも増えていた。

 秘川 新那は、それが、毎日一粒ずつ増えていくことを知らなかった。

 ある日、秘川 新那は、増えすぎたそれをある場所に捨てに行ったが、
 翌日になると、戻ってきてしまった。

 それは、その後、何度捨てても、同じように戻ってきた。

 秘川 新那は、インターネットで、その不思議アイテムを引き受けてくれる人を探した。

 すると、ある人が、
 ○県の山奥にある
 ある屋敷に住む人が、
 処分に困った不思議アイテムを引き受けてくれるという情報をくれた。


 秘川 新那は、一人で行くのは心細いので、リサコに一緒に行ってほしいと頼んだ。

 リサコは、秘川 新那と一緒に、その不思議アイテムを持って、そこに行くことになった。

 その屋敷に行くには、
 何時間もバスに乗り、山奥にある停留所で降り、
 そこから、さらに山の中を何時間も歩いていかなくてはならない。


 二人が、バスを降り、
 その屋敷に向かって歩いていると、
 一羽の赤い鳥が、二人の近くを飛んでついてきた。

 リサコと秘川 新那は、それに気付いていたが、
 あまりその鳥のことは気にせず、話をしながら山道を歩いていった。

 秘川 新那は、
「これから行く屋敷の女主人は、
 魔法のような力を持っていて、
 相手の名前を使って、人の心を惑わすことがあるから、その人の前では、
 本当の名前は言わない方がいい」
 と言った。

リサコ「へー」

 だから、行くまでは、本当の名前で呼んでもいいけど、
 向こうに着いたら、名前は言わないように気をつけるように
 と、秘川 新那は言った。

 実際、二人は、その屋敷に向かって歩いている間、
 何度も、お互いを名前で呼んでいた。

 その間も、その赤い鳥は、
 二人の前になったり、後になったりしながら、
 二人のそばを飛んでいた。


 数時間後 -- 。

 二人はへとへとになりながら、
 やっと、その屋敷にたどりついた。

 屋敷は、とても大きかった。

 リサコは、あたりを見まわす。

 そして、さっきまで近くを飛んでいた赤い鳥が、見えなくなっているのに気付いた。

 
 秘川 新那が、その屋敷のドアをたたいた。

 すると、屋敷の中から、若い女主人が出てきて、二人を中に入れてくれた。

 その屋敷の中には、彼女の他にも、たくさんの人たちがいた。

 屋敷の女主人は、
「ここにいる人たちは、みんなここで働いているんです」
 と言った。

 リサコが、(ところで、ここって、どういうところなんだろう?)と思っていると、

 女主人は、
「ここでは、主に、不思議な品物を扱っています」
 と言った。

つづく

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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実と山鳥たち vol.2 [少しふしぎな話し]

タイトル:実と山鳥たち vol.2
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。頼まれると断れない性格。
秘川 新那(ヒカワ ニイナ) ... 川神 梨紗子のクラスメイト。不思議なものが好き。
その他 ...

 これは、『実と山鳥たち vol.1』のつづきです。

本文:

 それから、女主人は、
「この屋敷では、鳥も一緒に住んでいるのですけど、
 ここの鳥は、人の言葉を理解し、話すこともできます」
 と言った。

 リサコと秘川 新那は、
 ここに来る間ずっと、赤い鳥が、
 二人の近くを飛んでいたことを思い出した。

リサコ(この人の前で、本当の名前を言ってはいけないということだったけど、
 あの赤い鳥には、もう二人の名前は聞かれているんだろうな……。

 あの赤い鳥が、それをこの人に言わなければいいけれど)

 秘川 新那も同じことを考えていたようだ。

 二人は、ほぼ同時に、ちょっと心配そうな顔をした。

女主人「今日、いらっしゃったご用とは?」

女主人が、二人に言った。

 秘川 新那は、持ってきたものをテーブルの上に置き、
 その包みを開けてから、
「この不思議アイテムを引き取って欲しいんです」
 と言った。

 女主人は、それを見ると、目を輝かせて、
「もちろん、いいですよ」
 と言った。

 その時、少し開いていた窓のすきまから、鳥が入ってきた。

 二人は、
 その鳥の羽根の色と模様を見て、
 その鳥が、さっきまで自分たちのそばを飛んでいた鳥だということに気付いた。

 女主人は、その鳥に、
「いつものように、外で、見たこと、聞いてきたことを話して」
 と言った。

 すると、その鳥は、とても自然な声で、
「ああ、いいよ」
 と言った。

 リサコと秘川 新那は、どきりとした。

 その鳥は、その後、聞かれたことを女主人に話そうとしたが、
 目の前に(秘川 新那が持ってきた)実が置かれているのに気付くと、
 それを一粒ついばみ、飲み込んだ。

 その後、その鳥は、鳥の鳴き声で、ぴーぴーと鳴いた。

 その様子を見た女主人は、ひどくあわてた様子で、
 今日、外であったことを繰り返し尋ねた。

 しかし、その鳥は、ぴーぴーと鳴くばかりで、
 二度と人の言葉を話すことは無かった。

 気付くと、その屋敷にいた人たちが、みんなその部屋に集まってきていた。

リサコ「え? え?」

 リサコと秘川 新那は、人で、ぎゅうぎゅう詰めになっているその部屋の様子を見て驚いた。

 その部屋に集まってきた人たちは、みんな、
 テーブルの上の(秘川 新那が持ってきた)”実”をじっと見ている。

 その中の一人が、それを一粒取って口に入れると、
 続いて、他の人たちも、その実を口に入れた。

 その実を口に入れた人たちは、みんな鳥になって、
 窓から外に飛んでいってしまった。

 最後に残ったその屋敷の女主人は、
「もう、我慢できない!」
 と言って、
 最後に残っていた一粒をつまんで口の中にぽいっと入れた。

 すると、その女主人も、綺麗な鳥になって、空に飛んでいってしまった。

 その女主人がいなくなると、その屋敷は消えてしまった。


 気付くと、日が暮れかけていて、
 リサコと秘川 新那は、野原の上に座っていた。

 秘川 新那が持ってきた妖怪退治の実は、もう、一粒も残っていなかった。

 周囲の木には、綺麗な鳥たちがたくさん止まって、良い声で鳴いている。


リサコ「日が暮れそうだから、
 そろそろ、帰ろうか」

 リサコが、そう言って立ち上がると、秘川 新那も、
「そうだね」
 と言って立ち上がった。


 二人は、その山を下りて、帰っていった。

 エピローグ:

 あの屋敷の女主人に化けていたあの鳥は、
 元々は、普通の小さな山鳥だった。

 だが、ある時、偶然、妖力を宿すものを口に入れたことから妖怪になり、
 人の姿に化けることができるようになった。

 その鳥は、その力で、
 仲間の鳥たちを人の姿にして、一緒にあの屋敷に住んでいた。

 しかし、妖怪退治の実を食べたことで、
 鳥たちは、みな、また元の普通の鳥に戻っていった……。

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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魔人と壷 vol.1 [少しふしぎな話し]

タイトル:魔人と壷 vol.1
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。頼まれると断れない性格。
その他 ...

本文:
 ある日、リサコは、庭を歩いていて、小さな壷を見つけた。

 リサコは、それを拾い、ついていた砂粒をはらってから、
 手のひらの上にのせた。

 それは、古びて、汚れていて、ところどころ欠けているところもある。

 とても、それが、価値があるようには思えない。

 しかし、それを手のひらの上にのせていると、
 なにか不思議な感覚が手のひらに伝わってくるように感じる。

リサコ(これは、もしかしたら、
 不思議な力を宿す物かもしれない)


 リサコは、家の中に入ると、
 その壷をきれいな水で洗ってから、乾いた布で拭いた。

 その後、それを持って、自分の部屋に行き、
 いろいろな角度からそれを見た。

 壷には、何も書かれていないし、ふたも、されていない。

 リサコは、壷の口から中を覗いてみた。

 すると、不思議なことに、
 リサコは、急に眠くて眠くて仕方なくなった。

 リサコは、その壷を近くに置いて、横になり、眠ってしまった。


 眠りに落ちると、リサコは、立派な宮殿の前に立っていた。

 リサコは、その門をくぐって、庭の中に入る。

 庭は、とても広く、
 香りの良い花がたくさん咲いている。

 その庭の先に、白い建物が見える。

 リサコは、その建物まで歩いていって、
 そのドアをノックした。

 すると、音も無くドアが開いた。

 中は、とても広く、明るい。

 リサコが、その建物の中に入ると、どこからか、声が聞こえてきた。

声「よくいらっしゃいました。

 もし、願いがあれば、ご遠慮なく言ってください。

 どんな願いでも、かなえてあげましょう」

リサコ「えっ? どんな願いでも?」

 リサコは、夢の中で、いろいろな願いをかなえてもらい、
 とても楽しい気分で目覚めた。


 それから、リサコは、毎日、
 眠るたびに、夢の中にある、その宮殿を訪れるようになった。

 リサコは、眠っている間、”夢の中で”、とても良い暮らしをするようになった。


 それから、七日目の夜 -- 。

 リサコが、いつものように、宮殿の中でくつろいでいると、
 彼女の前に小さな光の玉が現れた。

 その光の玉は、リサコにあることを頼んだ。

光の玉「私は、この宮殿の地下の部屋に閉じこめられている者の魂の一部です。

 その魂をそこから解放して、その者を自由にしてもらえないでしょうか」

 リサコは、その宮殿の地下に誰かがいるなんて知らなかった。

 リサコは、その魂を解放して、その人を自由にするために地下にいくことにした。

リサコ「その魂を解放するには、どうすればいいのでしょうか?」

光の玉「宮殿の地下にある部屋の扉を開け、
 そこで、ある呪文を唱えてください。

 そうすれば、その者の魂は、その呪縛から解放され、
 自由になることができます」

つづく

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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魔人と壷 vol.2 [少しふしぎな話し]

タイトル:魔人と壷 vol.2
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。頼まれると断れない性格。
その他 ...
 これは、『魔人と壷 vol.1』のつづきです。

本文:

 そう言って、光の玉は、その呪文をリサコに教えた。

 リサコは、地下のその部屋に続く階段を
 その光の玉と一緒に、一段一段下りていった。


 約一時間ほど長い階段を下りていくと、そこに、
 鉄でできた大きな扉があった。

光の玉「この扉です」

 光の玉が、言った。

 リサコが、光の玉の方を見ると、もう、その光の玉は消えていた。


 リサコが、扉を押すと、それは、ギイーと音をたてながら開いた。

 その扉の奥には、小さな部屋があった。

 リサコは、部屋の中を見まわす。

 部屋の中には、机とベッドと鏡台が置かれている。

 リサコは、部屋の中央に立ち、
 光の玉に教えられた呪文を唱えた。

 すると、壁の中から、眠たそうな目をこすりながら女の人が、すーっと出てきた。
 
リサコ「え? あなたは?」

 リサコは、壁の中から出てきた女の人に言った。

「魔人です」
 と、その女の人は答えた。
 
リサコ「というと、もしかして、ここに閉じこめられている魂というのは……?」

魔人「私のことです」

リサコ「魔人というのはみんな、こわそうな男の人かと思っていました」

魔人「魔人といっても、男とは限りません」

 魔人は、片方の手を天井に向け、指先で円を描くしぐさをした。

 すると、天井に大きな丸い穴が開いた。

 穴は、その宮殿の屋根まで続いていた。

 リサコは、ぽかんとしながら、その穴から見える空を見上げた。

 よく見ると、空の上の方に大きな輪のようなものが見える。

リサコ「あれは?」

魔人「あれは壷の口です。

 ここは壷の中なんです」

 その世界は、魔人によって壷の中につくられた世界だった。

魔人「ちゃんとお礼を言いたいのですけど、
 一秒でも、早くここから出たいので……」

 魔人は、リサコに簡単に礼を言うと、
 壷の口から、壷の外に出ていった。

 魔人がいなくなると、
 その部屋も、宮殿も、何もかもが、
 風に吹かれるケムリのように消えていった。

 そして、リサコ自身も……。

リサコ「あっ……」

 ……その世界から消えた。
 

 その後、リサコは、眠りから目覚め、静かに目を開けた。
 
リサコ「壷を手に入れてから、
 夢の中で起こっていたことは、
 全部、あの魔人がやっていたことだったのか……。

 もう、あの夢は見られないんだろうな」

 リサコは、それを少し残念に思った。


 リサコが、顔を上げると、リサコの前に魔人がいた。

「あらためまして……。

 夢の世界から出していただき、ありがとうございました。

 そのお礼に、
 今度は、夢の中ではなく、この現実の世界で、
 どんな願いでも、三つだけ、かなえてあげましょう」
 と言った。

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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コーヒーと寄り道 vol.1 [少しふしぎな話し]

タイトル:コーヒーと寄り道 vol.1
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。
その他 ...

本文:
 リサコは、先週、小型シュレッダーを買った。
 
 いらない紙をシュレッダーに入れると、
 ジジジジジ……と音がして、
 細かく紙が刻まれて、下に落ちていく。

 その音が止まった後、
 リサコは、シュレッダーの受け皿を引き出して、
 そこにたまっている細かい紙くずをゴミ箱の中に捨てた。


 それから、リサコは、部屋の壁に貼られているカレンダーを見て、
 少し考える素振りをした。

リサコ「うーん……。

 何かを忘れているような気がするんだけど……。

 何だろう?」

 リサコは、腕を組み、首をかしげた。

リサコ「過去に行って、ちょっと見てこようかな」


 リサコは、とりあえず、一週間前に行ってみた。

 一週間前の自分の部屋を覗くと、
 一週間前のリサコ(以下、(過去の)リサコ)が、机の前のイスに座り、宝くじを見ていた。

一週間後のリサコ(以下、(未来の)リサコ)(そう言えば、一枚だけ宝くじを買ってたんだっけ……。

 ということは……、忘れてたのは、このことかな)

 思い出せないでいたことが思い出せたようなので、
 リサコは、元の時間に戻ることにした。

 その時、玄関の方で、ガチャッと音がした。

 (未来の)リサコが、玄関に見に行くと、新聞が来ていた。


 部屋の中の(過去の)リサコ -- 。

 (過去の)リサコは、突然、イスから立ち上がった。

(過去の)リサコ「あ! 

 そう言えば、雑誌の懸賞ハガキを出すのを忘れてた。

 出してこなくちゃ」

 (過去の)リサコは、ハガキを持って、近くのポストの前に瞬間移動していった。


 玄関の(未来の)リサコ -- 。

(未来の)リサコ「そう言えば、宝くじの当選発表日は、この日だったかな。

 ついでだから、当たっているか見ていこう」

 (未来の)リサコは、新聞を持って、二階の自分の部屋へ行った。

 (未来の)リサコは、(過去の)リサコがいないことに気付く。

(未来の)リサコ「あれ? どこに行ったんだろう」

 宝くじは、机の上にある。

 (未来の)リサコは、新聞を開き、その宝くじの番号を見て、その宝くじが当たっているかどうか見てみた。

 すると……。

(未来の)リサコ「いっ……、いっ……、いちおく?

 一億の当選番号と、この宝くじの番号が、同じなんだけど……?」

 (未来の)リサコは、よろこんで、
 宝くじを持った手を上に上げ、その場で何度も飛び跳ねた。

(未来の)リサコ「やった! やった!」

 (未来の)リサコが、何度か飛び跳ねた後、宝くじは、
 (未来の)リサコの手をはなれ、下に落ちていった。

 ジジジジジ……。

(未来の)リサコ「ん?」

 (未来の)リサコの後ろから、機械の動作音が聞こえてきた。

つづく

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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コーヒーと寄り道 vol.2 [少しふしぎな話し]

タイトル:コーヒーと寄り道 vol.2
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。
その他 ...

 これは、『コーヒーと寄り道 vol.1』のつづきです。

本文:

 (未来の)リサコが、そちらを見ると、
 ちょうどシュレッダーの差し込み口に落ちた宝くじが、
 シュレッダーの中で、細かく切り刻まれていくところだった。

(未来の)リサコ「あ……」
 
 (未来の)リサコは、ぽかんと口を開けたまま、しばらくそれを見ていた。

 それから少しして、
 (未来の)リサコは、はっと気が付いたが、
 その時には、もう、
 宝くじは、細かく切り刻まれた後だった。

(未来の)リサコ「あーっ!」


 そこに、(過去の)リサコが、戻ってきた。

 (過去の)リサコは、ポストにハガキを出しに行った帰り、コンビニに寄って、
 コーヒーを飲んでいた。

 (過去の)リサコは、(未来の)リサコを見ても、あまり驚かなかった。

(過去の)リサコ「あれ、来てたんだ」

(未来の)リサコ「うん……」

 (未来の)リサコは、宝くじをシュレッダーにかけてしまったことを正直に謝ろうとした。

 しかし、なかなかそれを言えない。

(未来の)リサコ「あの……、あのさ……」

(過去の)リサコ「何?

 あっ、そうだ。

 今、テスト期間中なんだけど、なかなか勉強に集中できなくて。

 勉強に集中できるようになる魔法をかけてくれない?

 自分でやっても、なかなかうまくいかなくて」

 (未来の)リサコは、部屋の壁に貼られているカレンダーを見た。

(未来の)リサコ(そう言えば、まだ、この時は、テスト期間中だったのか……)

(過去の)リサコ「今、気になっていることを忘れて、
 集中したいことに集中できるようになる魔法なんかがいいんじゃないかな」

(未来の)リサコ「えっ……、かけていいの?」

(過去の)リサコ「うん」

 (未来の)リサコは、(過去の)リサコにその魔法をかけた。

 すると、(過去の)リサコは、他のことは忘れ、机に向かい、はりきって勉強を始めた。

(未来の)リサコ「……」


 (未来の)リサコは、元の時間に戻っていった。


 元の時間、自分の部屋 -- 。

 リサコは、机の前のイスに座り、
 ぼんやりと机の上に置かれているシュレッダーを見ている。

 そして、
「言いそびれてしまった……」
 と、ぽつりとつぶやいた。

リサコ「……ん? あれ? 

 でも、さっきは、あわてていて、気付かなかったけど……。

 シュレッダーにかけた宝くじって、魔法で元に戻せばいいんじゃないの?」

 リサコは、シュレッダーの受け皿を
 引き出して、中を見た。

 しかし、受け皿の中は、空っぽだった。

 リサコは、さっき、受け皿の中の紙くずをゴミ箱に捨てたことを思い出した。

 リサコが、ゴミ箱の中を見ると、
 ゴミ箱の中も、空っぽだった。

リサコ「あれっ? 無い」

 リサコは、急いで一階に行き、
 母親に、部屋のゴミ箱のゴミをどうしたのかを聞いた。

 すると、母親は、
「捨てたよ。さっき、庭で燃やした」
 と言った。

 リサコは、あわてて庭に出た。

 庭のすみに、紙屑を燃やしたあとの灰が小さな山になっているのが見えた。

 リサコは、近くにあった木の棒で、その灰の山をつついた。

 すると、中から、シュレッダーで刻まれた宝くじの切れ端の一部が顔を出した。

リサコ「あ、ほとんど灰になってる。

 忘れたままの方が良かったかも……」

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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鞄屋の注文書 vol.1 [少しふしぎな話し]

タイトル:鞄屋の注文書 vol.1
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。
その他 ...

本文:
 リサコは、インターネットを見ていた。

 新しいカバンが欲しいと思っていたが、お小遣い前で余裕は無い。

 カバンのインターネット通販サイトを見ながらため息をつく。

リサコ「あーあ……。いいのは、みんな高いな……。

 あっ……」

 リサコは、魔女サイトを見てみることにした。

 魔女サイトで売られている物は、
 とにかく”普通ではない”ものが多い。

 だが、このさい、
 見た目だけ普通なら、とりあえず、いいんじゃないかなと考えることにした。

 リサコは、魔女サイトで売られているカバンを見てまわった。

 しかし、ここでもやはり、良い物は高い。

 時々、ただ同然でゆずると書かれている物があるが、
 それには、霊が取り憑いているか、
 呪いがかけられているかして、
 所有者が、一刻も早くそれを手放したいと思っている時だけだ。

 通販サイトのページをめくることに疲れたリサコは、
 気まぐれで訪れた魔女サイトの掲示板に、ぽつりと、
「ただでカバンが欲しい……」
 と、つぶやいた。

 すると、ある人が、
「まったくのただとはいかないけれど、小人の好物を置いてくれば、
 好きなデザインの物を小人が、作ってくれるよ」
 と返事を書いてくれた。

 リサコは、その後、その人と何度かメールを交わし、
 小人にカバンを作ってもらうための詳しい情報を教えてもらった。

 その情報とは、このようなものだった。

 小人の村に行き、カバン屋を見つけて、
 その店の注文書に欲しい物と届け先の住所を書く。
 希望のデザインがあれば、デザイン画もつける。
 そして、注文書の近くに、小人の好物も忘れず置いてくる。

 そうすれば、数日後に、それが届く。

 ただし、注意することがいくつかある。

 まず、注文に行く時に、小人に姿を見られないこと。
 (姿を見られると、いたずらされる場合があるから)

 小人は、話好きで、いつも、何かをしゃべっているが、あまりその話を聞かない方がいい。
 (小人の話には、人の心を惑わす力があるから)

 それから、小人の村と人間の世界の境界にある(大きな生き物が通る)大きな門は、
 日が暮れると閉じてしまうから、その前に帰ってきた方がいい。


 日曜日の午後 -- 。

 リサコは、透明になれる棒を口にくわえ、小人の村に行った。

 その棒は、口にくわえている間、姿を消すことができる。

 リサコは、小人の村を歩き、カバン屋を探した。

 小人の村に行くのは、初めてなので、ついでに色々なところを見てまわる。
 
 何時間か小人の村を見てまわった後、
 カバンの絵の看板がかかっている店を見つけた。


 リサコは、その店の扉をそうっと開けて、店の中に入っていった。

つづく

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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鞄屋の注文書 vol.2 [少しふしぎな話し]

タイトル:鞄屋の注文書 vol.2
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。
その他 ...

 これは、『鞄屋の注文書 vol.1』のつづきです。

本文:

 店の奥では、二人の小人が、革を切り、それを縫って、カバンを作っている。

 二人の小人は、手を動かしながら、冗談を言って、ゲラゲラ笑っている。

 リサコは、透明なまま店の中を見まわし、
 カウンターの上に注文書が置いてあるのに気付いた。

 リサコは、間違えないように注意しながら、
 その注文書に、必要事項を記入していく。

 リサコが、注文書に記入している間も、
 小人たちは、話を続けている。

 リサコは、小人の話に意識を向けないようにしようと思ったが、
 小人たちは、大声で話しているので、
 どうしても、彼らの話が頭の中に入ってきてしまう。

 といっても、二人の小人は、たわいもない話しかしていない。

 リサコは、彼らの話を聞いていても、
 たいしたことには、ならないような気がしてきて、
 それを聞きながら注文書を書いた。

 注文書への記入が終わった後、
 リサコは、デザイン画と小人の好物をその横に置いた。

 その後、リサコは、店のガラス窓越しに外を見る。

 もう、日が暮れかけている。

リサコ(そろそろ帰らないと……)

 リサコが、帰ろうとすると、
 二人の小人のうちの一人が、
「何だか人間のにおいがしないか?」
 と、もう一人の小人に言った。

 リサコは、自分がここにいることがバレたのかと思って、ドキリとした。

 そして、二人の話に意識を集中した。

 二人の小人は、さっきまで、とても大きな声で話していたのに、
 今度は、急に、声を小さくして、ヒソヒソ、内緒話をするように話している。

 リサコが、耳をそばだてると、
 気のせいか、話の中で、時折、自分の名前が囁かれているように感じる時がある。

 日暮れまでに帰らなくてはならないと分かっていたが、
 リサコは、いつの間にか、
 二人が何を話しているのか気になって気になって仕方なくなっていた。

 リサコは、二人の話をよく聞こうと思って、
 二人のいる方に足を一歩動かした。

 その時、リサコの足が、床に転がっていた木づちにひっかかった。

 木づちは、床の上を転がり、ゴトゴトッと大きな音を立てた。

 木づちが転がる音を聞いた小人たちがリサコのいる方を振り向いた。

リサコ「あっ」

 リサコは、口を開けた。

 そのひょうしに、
 リサコの口から姿を消す魔法の棒が床に落ちた。

 リサコの姿が、小人たちの前に現れ、
 それを見た小人たちは、無邪気で、いたずら好きな子供たちのように笑い、
 リサコの方に近付いてきた。

リサコ「あーっ……!」

 リサコの頭の中は、そのまま真っ白になっていった。


 気付くと、リサコは、自分の部屋に戻っていた。


 数日後 -- 。

 リサコが、小人のカバン屋で注文した品物が届いた。

 それは、とても上質な品物だった。

 しかし、それは、普通の人間が使うには、ちょっと、小さすぎる。

 リサコは、注文書に、カバンのサイズを記入するのを忘れていた。

 リサコは、それを手のひらの上にのせて見ながら、
「うーん。これは、小銭入れにしようかな……」
 と、つぶやいた。

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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夢の中の占い師 [少しふしぎな話し]

タイトル:夢の中の占い師
(魔女のものがたり です)

登場人物:
川神 梨紗子(カワカミ リサコ) ... 魔女見習い → 魔女試験十級。
秘川 新那(ヒカワ ニイナ) ... 川神 梨紗子のクラスメイト。不思議なものが好き。
その他 ...

本文:
 K駅の裏通りに神社があり、
 その神社のすみに、古ぼけた小さな祠があった。

 その日、秘川 新那とリサコは、その祠を見に来ていた。



 秘川 新那がその祠を前にして、その祠にまつわる噂話をしている。

「昔、このあたりに、とても強い妖力を持った狐がいたんだって……。

 その狐は、人を化かして、いたずらをするのが好きで……。

 それは、年を取って死んでしまってからも、変わらなかったと言われている。

 その狐は、死んだ後も、時々、この世に迷い出てきては、
 人を化かして、いたずらをしていたんだって。



 ある時、その狐が、美しい女の人に化けて、綺麗な着物を着て町を歩いていた。

 それをその町一番の長者の息子が見て、一目惚れしてしまった。

 狐が化けたその女の人は、長者の息子が自分に気があるのをいいことに、
 長者の息子に、高価な品物を遠慮せずにねだった。

 長者の息子は、狐が化けたその女の人の望むままに、彼女が欲しいと言う物を何でも、買ってやった。

 そんなことをしているうちに、長者の家の財産は、ほとんど無くなってしまった。

 その息子の父親は、これではまずいと思い、ある人物に相談した。

 その人物は、その女の人が、狐の化身であることを見抜き、その魂をこの祠に封じ込めたと言われている」

リサコ「へー」

秘川 新那「祠に、お札が貼られているけど、
 このお札に書かれている文字の力で、
 その狐が外に出てこられなくなってるんだって」

 祠には、何枚も、ぺたぺたとお札が貼られていて、
 どのお札にも不思議な文字が書かれている。

 リサコは、その文字をじっと見た。

リサコ「ふーん」

秘川 新那「じゃ、もう、帰ろう」

リサコ「……そうだね」

 秘川 新那とリサコは、祠に背を向け、帰ろうとした。

 その時、後ろの方でカサッと音がした。

 リサコが振り返ると、祠の戸の近くに大きな蜘蛛がいるのが見えた。

 リサコは、無意識に魔法の念を飛ばした。

 リサコは、蜘蛛が少し苦手だった。

 蜘蛛は、カサカサカサッと音をさせて逃げていく。

 リサコが飛ばした魔法の念の力で、祠の戸に貼られていたお札に、少し切れ目が入ったが、リサコは、それに気付かない。

秘川 新那「どうしたの?」

リサコ「うーん、何でもない」

 二人は、家に帰っていった。


 その夜、リサコが、自分の部屋で寝ていると、
 夢の中に、女の人の占い師が出てきた。

 その占い師は、
「明日、あなたの身に大変なことが起こるでしょう」
 と言った。

リサコ「大変なこと?」

占い師「はい。でも、大丈夫です。

 K駅の裏通りにある神社の祠にお菓子を持ってくれば、その難を避けることができます」

リサコ「K駅の裏通りの神社?」

 リサコは、昼間、その神社に行ったことを思い出した。

 リサコは、何か変だなと思いながら、その占い師をじーっと見る。

 よく見ると、その占い師の後ろに狐の尻尾が、ゆさゆさ揺れているのが見える。

リサコ「何か、おかしい……」


 リサコは、この占い師は、もしかしたら、あの祠の狐かもしれないと考えた。


 そして、あの祠のお札に書かれていた文字を思い出すと、
 それを魔法で空中に書き、
 その文字でできた帯で、その占い師をぐるっと囲んだ。


 すると、その占い師は、狐の姿に戻り、とても苦しそうな顔で、

「もう、いたずらはしません。この魔法の帯を消してください」
 と言った。

 リサコは、狐がかわいそうになったので、魔法の帯を消した。


狐「許してくれて、どうも、ありがとうございます。


 このお礼は、必ずいたします。

 明日の朝、目覚めた時を楽しみにしていてください」


 狐は、そう言うと、すーっと消えていった。

 翌朝、リサコが、目覚めると、
 枕元に、駅前商店街で使える無料お食事券が置かれていた。

リサコ「あれ? こんなものが……。


 ゆうべの狐が、くれたのかな。


 そんなことしなくてもいいのに……」


 と言いながらも、リサコは、内心、よろこんでいた。


 その日の夕方、リサコは、駅前商店街の たこ焼き屋で、その無料お食事券を使おうとした。

リサコ「じゃあ、たこ焼き三つね。

 お支払いは、これで」

 リサコは、たこ焼き屋のおじさんに、無料お食事券を渡した。

たこ焼き屋のおじさん「何ですか、これ?」

リサコ「へ?」

 狐がくれた無料お食事券は、木の葉になっていた。

あとがき:
 読んでいただき、ありがとうございます。
 この物語は、フィクションです。

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